2014年12月18日木曜日

[Scratch Advent Calendar 2014]日本語入力設定スクリプト for ラズパイScratchの適用手順をきちんと紹介するよ

みなさん、こんにちは。

2014年もあと少しで終わりですね。
冬休み中もプログラミングで楽しみましょう。
今回のエントリは、
Scratch Advent Calender 2014の12/18に参加するためのエントリです。
テーマは
「日本語入力設定スクリプト for ラズパイScratchの適用手順をきちんと紹介するよ」
にします。

※注意※

2015/11/27追記

この方法は最新のRaspbianの

Scratchでは

使えません

のでご注意ください!


2016/06/17追記

大坪にゅーらるさんのブログで

neuralassemblyのメモ

NOOBS 1.9.2でインストールした
Raspbian (jessie) 上の
Scratchで日本語入力を
可能にしてみた

というエントリがあり、最新のRaspbian(jessie)で
日本語入力を可能にする方法が公開されています。


◆LinuxとScratchと日本語入力◆

ラズベリーパイ(というかLinux全般の問題だった)のScratch1.4では日本語入力が直接できませんでした(エディタで打ち込み、コピペするなど)。

「キータイピングになじみのない小学校低学年の子は日本語入力しないし、ニーズがないんじゃ?」

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはないんです。


スプライトに日本語のセリフをしゃべらせるために必要なんですよね。動く絵本を作ったりするようなこども達には特にニーズがあるんじゃないかと思います。




小学2年生が自分の名前をスプライトにしゃべらせたいと思って日本語入力をしたい、と思ったりするわけです。

キーボード上のひらがなを見て自分の名前を打つのに必要なキーの場所を密かに確認していたり・・・なんてこともあるようです。

これはScratchを触り始めて間もない頃に起こったことです。

そんなLinuxにおけるScratchの日本語入力問題を解決してくださったのが

@hachisuka_jp (はちすか)さん

でした。

この解決方法の詳細については以下にまとまっています。この通りに作業すれば日本語入力は可能となります。


ラズベリーパイを使っているこども達にとってこれは本当に嬉しいニュースでした。はちすかさん、ありがとうございました。


◆設定スクリプトについて◆

日本語入力については上記の情報だけで十分です。

ただ、ワークショップを開催する方が準備のために多数のSDカードに同じ作業をするのも大変ですし、1つのマスターSDカードを作ってイメージをコピーするのもそれなりに時間がかかる作業ですし、何とかならないかな・・・というのが以下の設定スクリプトを作ったきっかけです。

PEG-programming education gatheringプロジェクトの公式SDカード内のScratchを日本語入力に対応させるためのシェルスクリプトです(※PEGプロジェクトで配布されているSDカード中にこのスクリプトが含まれているものがあるようです)

スクリプトに書いてある通りの手順でファイルコピーをするだけの単純なものです。しかし、これがあることで以下の写真のようにMacbookにSDカードを挿入し、スクリプトを実行するだけで次々と適用できるので、かなりの数のSDカードがあっても短時間で対応が可能となりました(※)。


(※)Macbookでこの作業をするにはMacFuseがインストール済みでLinuxパーティションがマウントできる環境である必要があります。

上記のようなことをする必要がない方はGitHubに記載されている手順で導入すればOKです。ただ、GitHubサイトのREADME.mdの説明がかなり手抜きだったため、Linuxコマンドラインをあまり使ったことが無い方には不親切すぎました(スミマセン)。

詳しい使い方は以下の通りです。

1.以下のリンクからscratchjpime.tar.gzをダウンロードします。
2.上記ファイルをUSBメモリに入れます(展開しません)。
3.Raspberry PiをSDカードからブートします。
4.2のUSBメモリをRaspberry Piに接続します。

※ここはUSBハブがあるのが前提です。キーボード・マウスがつないであるとUSBポートに空きが無いためです。B+ならその心配はありませんが、Type-Bを使用している場合は1の手順をラズベリーパイ上のブラウザで実行すればOKです。ファイルの保存先が/home/piなら5の手順も不要になります。

5./home/piに上記ファイルをコピーします。

※GUIで起動しているのであればマウントされたUSBメモリから/home/piへのコピー作業をファイルマネージャで行うのが簡単でしょう。

6.LXTerminalを開いて
$ tar zxvf scratchjpime.tar.gz 
というコマンドを入力して展開します。

※ tarというコマンドは複数のファイルをまとめてtar形式というアーカイブファイルにするコマンドです。
zxvfというのはtarコマンドのコマンドラインオプションです。
今回展開しているscratchjpime.tar.gzというファイルはgzipというコマンドでさらに圧縮されているのでこれを

z(gzipで伸長)して
x(tarアーカイブファイルを展開)して
v(バーボーズモードで処理内容を詳しく表示)して
f(ファイル名「scratchjpime.tar.gz」を指定)する

という意味になります。

(余談)今どき(と言ってもずいぶん前だったと思いますが)tarコマンドは自動的に圧縮形式を判定するようになっているのでzオプションは指定しなくても大丈夫だったりします。

7.cd scratchjpime
展開したディレクトリに移動します。

8.sudo ./setupscratchjpime.sh
管理者権限でスクリプトを実行します。

9.日本語入力できるか確認します。

以上で完了です。

あとはScratchを使ってスプライト達が
セリフをしゃべりまくる作品を作ってみてください。



Happy Scratching on Raspberry Pi!


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