2016年6月8日水曜日

Raspberry Pi 2でscratch2mipを使う


みなさん、こんにちは


前回エントリ「scratch2mipを使う」の続編です。

今回のエントリは

Raspberry Pi 2でscratch2mipを使う

ドキュメントエントリになります

大半の説明は前回と同様ですので詳細は前回エントリを参照してください。
異なる部分は
Raspberry Pi 2にはBluetoothが付いていないこと
についてどのように対応するか、です。

このエントリではWowWee社の倒立振り子ロボット MiPをScratchで制御するために、jishihaさんが作ったScratchX用ヘルパーアプリのscratch2mipRaspberry Pi 2で使う方法を説明します。

この文章は阿部和広さん(@abee2)が公開されているWindows版のドキュメントをベースとしてまとめてあります(一部、構成を変更しました)。ライセンスはオリジナルに従いCC BY-SA 4.0で公開します。

必要なモノ
  1. 必要なハードウェア
    • Raspberry Pi 2
      • NOOBS1.9.2 Raspbian Jessie
      • ネットワーク接続は有線LANや無線LANドングルなどで接続してください
    • USB Bluetoothアダプター
 準備したUSB BluetoothアダプターをRaspberry Pi 2のUSBポートに挿入した場合、一見すると画面上部のタスクバーのBluetoothアイコンが青くなっているので使えるように見えるのですが、実は使えません。

 原因は、このUSB Bluetoothアダプターのファームウェアファイルが存在しないためにそのロード(読み込み)に失敗してしまうためです。

 原因が分かってしまえばその対処をすれば良いだけなので、以下の手順に従ってファームウェアを適切な場所に配置しましょう。

  • ファームウェアファイルのダウンロードと移動
    • LXTerminalを開いて、以下のコマンドを入力してエンターキーを押して実行します
    • wget https://s3.amazonaws.com/plugable/bin/fw-0a5c_21e8.hcd
    • ファームウェアファイルを次のコマンドで移動します(ファイル名を正確に打つかコピペしてください)
      • sudo mv fw-0a5c_21e8.hcd /lib/firmware/brcm/BCM20702A1-0a5c-21e8.hcd
    • Raspberry Pi 2を再起動してください。
以上の作業で、USB Bluetoothアダプターが使えるようになりますので、前回エントリのその他の作業を行えば使えるようになります。

当然のことですが、今回使用している特定のUSB Bluetoothアダプターを使っている場合のみの方法なので、異なるUSB Bluetoothアダプターを使う場合は個別に対応する必要性が出てくると思います。

参考URL:
PLUGABLE USB BLUETOOTH ADAPTER: SOLVING HFP/HSP AND A2DP PROFILE ISSUES ON LINUX



対応しているUSB Bluetoothアダプターが準備できれば
Raspberry Pi 2でも使えます!

ぜひチャレンジしてみてください


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うまうま

2016年6月7日火曜日

Raspberry Pi 3でscratch2mipを使う


みなさん、こんにちは


Scratch Day in Tokyo 2016には来てくれたかな?
毎日がScratch Day!な日々になりますように。

今回のエントリは

Raspberry Pi 3でscratch2mipを使う

ドキュメントエントリになります

「scratch2mipってなに?」というのは以下を読み進めながらリンクを見てもらうと分かると思うので興味がある人はリンク先も参照してみてください。


WowWee社の倒立振り子ロボット MiPをScratchで制御するために、jishihaさんが作ったScratchX用ヘルパーアプリのscratch2mipをRaspberry Pi 3で使う方法を説明します。

この文章は阿部和広さん(@abee2)が公開されているWindows版のドキュメントをベースとしてまとめてあります(一部、構成を変更しました)。ライセンスはオリジナルに従いCC BY-SA 4.0で公開します。

必要なモノ
  1. 必要なハードウェア
  2. 必要なソフトウェア
    • scratch2mip
      • scratch2mip_helper.zipをダウンロードして適当な場所に展開(設定手順で詳細を解説)。ここでは以下として説明する。 /home/pi/work/scratch2mip_helper
    • Node.js
      • 導入済みのNode.jsは削除(※)した上で、ここからダウンロードしてdpkgコマンドでインストール。ここではv4.2.1として説明する
      $ sudo apt-get remove --purge nodejs
      $ wget http://node-arm.herokuapp.com/node_latest_armhf.deb
      $ sudo dpkg -i node_latest_armhf.deb
     ※nodejs v0.10.29が必要な場合は削除対象パッケージをnodejs-legacyとすることでも問題ありません(追記)。
    • Chromium + Pepper Flash
      Chromium+PepperFlashのインストールを行う。以下をLXTerminalから実行
       $ curl https://naominix.github.io/pepperinstall.sh | sh

    • libudev-dev (※2016/07/14追記)
      npm installでこのパッケージが導入されていないとコケるので以下を実行
       $ sudo apt-get install libudev-dev

以上の準備が整ったら以下の通り設定していく。

設定の手順

1.ヘルパーアプリのインストール
LXTerminalを開き、以下のコマンドを入力する。ビルドとインストールにはしばらく時間がかかる
$ cd
$ mkdir work
$ cd work
$ wget https://champierre.github.com/scratch2mip/scratch2mip_helper.zip
$ unzip scratch2mip_helper.zip
$ cd scratch2mip_helper
$ npm install

2.ヘルパーアプリの実行
       1.LXTerminalに以下のコマンドを入力する
   $ sudo node scratch2mip_helper.js

     2.MiPの電源スイッチを入れると、たとえば、以下のように表示されるので、この場合は「0」を入力してエンターキーを押す
   0: WowWee-MiP-27271
   which one: 
    3. 以下のように表示され、MiPの胸のインジケーターが緑に変われば接続成功
   Server listening on: http://localhost:8080
3.ScratchXの起動
   1. Raspberry Pi 3のChromium Webブラウザーで、以下のURLを開く
   2. 警告ダイアログが表示されたら、「I understand, continue」をクリック
   3. 「その他」カテゴリーの「MiP:」で始まるブロックを使ってプログラムを組む。命令の実行には時間がかかるので、適宜「~秒待つ」を入れること



いかがでしたか

倒立振り子ロボットMiPをRaspberry Pi 3から
制御できたでしょうか

ScratchXを使って楽しくロボットプログラミングに
チャレンジしてみてください

追記(2016/06/19)

ちなみにこの設定を行ったRaspberry Pi 3では

を使用してRollingSpider
飛ばすことに成功しているので
持っている人は試してみましょう

なお、飛ばす際には安全対策を必ず行ってくださいね